●ドクターマーチン
シャフト(ブーツ筒丈)カット ¥11,000-(税込) ※2㎝カット
画像ではよく分かり難いのですが
ブーツの筒丈を2㎝だけ短くする修理です。
文書にするとたったこれだけなのですが今回の修理品に関して下記のような手順を踏みます。
1.仕上げのラインと実際にカットするラインに記しをつけます。
(仕上げライン2㎝・実際のカットライン1.5㎝/折り込み代0.5㎝)
↓
2.両足のファスナー、ストレッチ生地の縫い糸を仕上げラインまで解き個々に独立させます。
↓
3.何度も左右を確認しファスナー、ストレッチ生地、アッパー革をそれぞれカットラインで慎重にカットします。
(かなり緊張します!)
↓
4.カットによって解けた各部の縫い糸を縫いなおしします。
↓
5.ファスナーのムシ(両足20個)を仕上げラインまではずします。
ストレッチ生地の切り目を下処理します。
↓
6.ファスナーとストレッチ生地を縫い繋げます。
ストレッチ生地の補強のため裏からゴムテープを縫い付けます。
↓
7.アッパー革の縁を折り込むため薄く漉き、補強テープを入れて0.5㎝折り込みます。
↓
8.アッパー革とストレッチ生地(補強済み)・ファスナーを縫い繋ぎ仕上げます。
以上になりますが
ちなみに両足修理なので上記と同じ手順を2回やります。
どうでしたか
何の仕事でも言えることですが文書にすると一文になってしまいます。
クオリティを高めるため手を抜かず手間をかけ、修理後の見た目は修理前と劇的な変化がない・・・・・・
なかなかに面白い仕事ですね(苦笑)
●Before



※1.の工程です。この始めが重要です。

※ファスナーの両脇は全てストレッチ生地です。これが今回の修理の難易度を上げています。


※3.の工程です。左右のバランスを見ながらカットします。
●After

※修理後だと何の修理だったのかもさっぱり分からないですね・・・・・・最近こんな修理ばかりやってます(苦笑)




●Before

●After

※1.5㎝のアッパー革の残骸です。たったこれだけなんですね。
●Before



※7.の工程です。補強テープは必ず入れます。
●After


※ストレッチ生地は針穴から破れるおそれがあるので裏からゴムテープで補強します。重要なのはゴムテープで補強ということ!